クリエイターラボ
文章が書けないときにライターがやっている対処法
良かったら”♥”を押してね!

名古屋のホームページ制作会社で取材ライターをしています。のっくんと申します。
ライターのお仕事を始めてから7年目。趣味で小説やエッセイのようなものも書いているため、オンオフずっと文章漬けな日々です。
さぞ文章がお好きで、いついかなるときも素晴らしい文章が浮かぶんでしょうね…のようなことをよく言われますが、べつにまったくそんなことはなく、普通に「書けないよ~」とメソメソする日もあれば、結構しんどくなって頭を抱える日もあります。
今回は、ライターの私が「文章が書けない」と悩んだときに効果的だった対処法をご紹介します。
この記事を読んでいるということはあなたも「書けなくて困ってる人」だと思うので、ゆるい気持ちで、気楽に読んでいただけたら嬉しいです。
「ライターズ・ブロック」とは
論文や小説や記事などのジャンルを問わず、文章を書く作業において「書けない」「手が動かない」「何も思いつかない」といった状態を「ライターズ・ブロック」といいます。
あまりこの言葉は好きではありませんが、「スランプ」というとイメージしやすいのではないでしょうか。文章を書く人は必ず通る道と言ってもよいほど普遍的な不調です。
文章が書けなくなる理由は?
一般的に、ライターズ・ブロックが起こる原因として言われるものを簡単に挙げてみます。
- スキルや経験が足りない
- 知識や情報といった素材が足りない
- 書く環境がよくない
- 心理的なハードルが高い
スキルや経験が足りない
「この主張をどんな言葉で表現すればいいのか?」「どんな構成や切り口が適切なんだろう」というふうに、経験不足のせいで何から手を付けたらよいかわからず、手が止まってしまいます。
書けないから困ってるわけですが、これの解決方法は「書いて経験を積む」しかないのがなかなかしんどいところですね…。
知識や情報といった素材が足りない
専門的な内容を書く必要があったり、与えられたテーマがぼんやりしていたりすると、とっかかりがなく、書きはじめるのに苦労します。ニンジン1本だけ渡されて「これで100人前のフルコース作ってよ」と言われても困っちゃうのと同じですね。
「ニンジン1本で100人前のフルコース」くらい明らかな情報不足なら「情報収集するべきだ」と気づけるのですが、「一見すると十分な素材があるように見える」という場合、原因に思い至らないまま「なぜか書けない」という負のループに陥りがちなので注意が必要です。
書く環境がよくない
作業環境があまりよろしくないと、集中できずにライティングが進まないことはままあります。雑音が大きい、椅子の座り心地が悪い、室温が適切ではない、何か別に気になることがある…などなど。
もっとも、お仕事をしていると「100%自分が集中できる環境づくり」というのは難しかったりするので、うまく折り合いをつけて環境を整えることが大切です。
心理的なハードルが高い
「いいものを書かなきゃいけない」「こういう成果を出さなきゃいけない」という心理的なハードルが負担になり、書き出せないパターンです。また、短納期でハイクオリティなものを求められるとさらにしんどくなります。
もっとも、お仕事をしていると(二度目)自分の都合だけで物事を進めるわけにはいかないので、これまた調整が難しかったりします。
一般的に良いと言われる対処法
「ライターズ・ブロック」で調べると、体感よく出てくるな~という対処法をまとめます。個人的な印象で言うと、「これが特効薬!」というやり方はなく、「特定のケースにおいて適したやり方がある」という感じなので、ご自身の状況と照らし合わせて考えてみてください。
- 気分転換をする
- ハードルを下げる
- 勉強する
- 書くのをやめる
気分転換をする
座りっぱなしで文章を書き続けていると思考が凝り固まってきます。立ち上がって歩く、外の空気を吸う、軽く散歩する、音楽を聴く、おいしいものを飲んだり食べたりする…など、まずは気持ちの切り替えをしてみるのがベターです。
個人的には、「書いている途中で詰まってしまった」というように、あるていど執筆が進んだうえでつまずいた…というときに効果的なやり方でした。発想の転換が必要な時や、シンプルに気持ちが疲弊しているときなど、「書く意欲はあるけど、根を詰めすぎて手が止まる」というケースにはおすすめです。
ハードルを下げる
心理ハードルが高いなら、下げればいいじゃない。
というわけで、「何が何でもいいものを書かなくては」と気負いすぎているときには「下手でもいいから、まずは書いてみよう」という気持ちでテキトーに一行書き始めるのがおすすめです。
で、一行書いたら二行目、二行書いたら三行目…としているうちになんとなく形になってくるものだったり。私個人の体感では「素材や環境は十分に整ってるけど、プレッシャーや無気力感で手が動かない」というときに適した方法でした。
勉強する
執筆予定の素材やテーマについてはもちろん、とにかく片っ端から文章術系の本を読んだり練習をしたりします。勉強が効果的なのは「知識や経験がなくて自信がない」「文章にするための素材が足りない」というケースです。
加えて、私は「勉強して自分を高めてる感」「なんかすごいことしてるぞ感」を得るのが好きなので、あえて難しそうな技術の本を買ってテンションを上げるとまた書けるようになったりします。なんなら、本買っただけでスラスラ書けるときもあります。単純だね。
書くのをやめる
いろいろ手を尽くして、それでも書けない…というときは、いったん書くのをやめたほうがいいです。「簡単な文章を一行だけ書くのも難しい」というときは、十中八九心身が疲れ切っていると思われます。
執筆どころではなく深刻な状況にまで悪化する恐れもあるので、無理せず寝てください。寝ればだいたいのことは解決します。
実際に効果があった対処法
私個人がやってみて「効果があったな」という方法をご紹介します。前述した一般的な対処法と被っている部分もあれば、「なんだこれは?」という内容もあるかと思いますので、参考までにどうぞ。
- 自分の過去の文章を読み返す
- 思っていることを全部書き出す
- 「下書き」を活用する
- いったんAIに書いてもらう
- 新しいツールを使ってみる
- 誰かと話す
- なんかいい感じの記事を読む
自分の過去の文章を読み返す
自分の調子がいい時期の文章を読み返すのが一番効果的でした。たぶん、なんだかんだで自分の書いたものが好きなので「おお、これいいやん!」「こういうの書きたいんだよな~」「この文章すごく褒められたなぁ」という、文章を書いたことによって得たポジティブな感覚を思い出すのには、自分のお気に入り文章を読み返すのがベストみたいです。
じわーっと文章を書く楽しさを思い出して、なんとな~く書けるようになっていきます。
思っていることを全部書き出す
私は作業をしながらいろんなことを考えてしまうタイプです。今もこの文章を書きながら、頭の隅では次に読みたい本のことを考えたり、昨日の出来事を朝から振り返っていたり、帰宅後にやるべきことをリストアップしていたりします。
頭の隅でおとなしくしていてくれる分にはいいのですが、思考がどんどん膨らんでいくと文章作成のために使う脳のエリアが圧迫されて「次にこの本を読んだらその次は…」と読書計画をカレンダーに書き始めてしまいます。
なので、まずは今、自分の頭を占領している事柄をメモ帳に全部書き出すことで「これは今考えなくてもいい、あとで考えるべきことだよ」と外に出してしまいます。
最初は本当にしょうもない内容があふれ出てきて止まらないのですが、次第に枯渇してくるので、すっきりした頭で執筆に集中できます。
「下書き」を活用する
「ハードルを下げる」に近いですが、まずは書く内容を箇条書きでテキトーに書き出します。この段階では、文章が乱れていても日本語がめちゃくちゃでも気にしません。タイプミスすら放置することもあります。
とにかくまずは手を動かして、「あとでちゃんとした文章に整えよう」という気持ちで書きます。
いったんAIに書いてもらう
ゼロから文章を考えるのがしんどいときは、AIにプロンプトで指示してたたき台を作ってもらいます。AIが出した文章を見ていると、なんとなく手が動き始めます。結果的にAIが作った文章を使うことはないのですが、「まず、誰かに書いてもらったものを読む」は効果的だと感じました。
実際に、取材前まで「言いたいことはたくさんあるんだけど、自分では文章にできなくて」と仰っていたクライアントが、私が提出した文章を見て「自分でも書けました。やっぱりこっちを載せてもらえますか?」と言ってくださることもあります。
その場合、私が書いた文章を直すのではなく、内容は同じでありながらまったく別物の文章が届くので、やっぱり「誰かが書いたものを読むと書けるようになる」はあるんだと思いますね。
常々「伝えたいことがある本人が書く文章が一番だけど、文章を書くのが苦手な人のために、より効果的な伝え方で代筆するのがライター」だと思っているので、このケースは全然オッケーです。想定とは少し違う形でありながらも、私の文章が誰かの役に立った好例だな~と思います。
新しいツールを使ってみる
執筆は主にWordですが、情報を整理するためには、過去いろんなツールやアプリを使ってきました。どうやら自分は新しいものを試して使いこなすのが好きみたいなので、「このツールを使うために執筆したい!」という逆転現象が起きます。それによって、知らない間に文章作成が進みます。
今は「アウトライナー」なるものの存在が気になっているため、Notionを活用して情報をまとめるやり方を模索中です。
アウトライナーとは
この記事にある「目次」のような形で、文章の構成を考えるために使うツールです。主に、箇条書きにした内容を大見出し・中見出し・小見出しなどの階層に分けて整理する機能を持ったツールを指します。
誰かと話す
社内の会議・打ち合わせでしゃべったあとは、思考がゆっくりと動き出して文章が書けるようになる感覚があります。逆に、一人で黙々と書くだけの日が続くと、日増しに書く力が衰えていくというか、手が動かなくなっていきます…。
私自身は重度のコミュ症なのですが、ゆえに、「他人との会話」に一番脳を使うので、ある種脳トレになっているのかもしれません…。
ちなみに、コミュ症の中でも「言いたいことがたくさんあってまとまらず、会話のあとに『余計なこと言ったかも…』とへこむタイプのコミュ症」なので、似たタイプの方は、誰かと壁打ちミーティングをしてから書き始めるのもおすすめです。
なんかいい感じの記事を読む
最後に締まりのない内容で申し訳ありませんが、情報収集の過程で「いい記事」を読むと、ぐあっとテンションが上がって書けるようになります。
ではどんなものが「いい記事」なのかというと、主にインタビューであることが多いです。しかも、SEOを意識したようなものではなく、個人のブログに近いような、話し言葉でつらつらと書かれているものです。
文章は書くためのルールがある程度決まっています。調べたら「いい文章の書き方」なんて記事が山ほど出てきます。もちろん、こうしたハウツーも「何から始めたらいいんだろう?」という人にとって非常にありがたい存在であることは間違いありません。私も大変お世話になりました。
が、そういうものだけを読んでいると、なんだか「文章を書くには絶対のルールがあり、それ以外はすべて駄文である」みたいな感覚になってしまうんですよね。
そこで、そういうルールから逸脱した文章を読んで「あ、いいな」という気持ちになると、「文章書くのって楽しいんだよな~」って感覚が戻ってきます。存在しない「文章における絶対のルール」を探して悩むことがなくなり、「この想いを伝えるためには、どう書いてあげたらいいかな?」という考え方に切り替わります。
個人的に効果がなかったやり方
否定するつもりは一切ありませんが、「私個人は効果がなかったな」という対処法もまとめておこうかと思います。もし、ここまで読んだ方の中で私と考え方が近そうな方がいらっしゃれば、下記のやり方は避けたほうがいいかもしれません。
逆に、私と真逆の考え方をお持ちの方は、以下のような対処法が効果的な可能性があります。
- とにかくWeb記事を読みまくる
- 歌詞のないBGMを聴く
- スクイーズを触る
とにかくWeb記事を読みまくる
記事に集中できずにひたすらスクロールするだけになり、かつ書く気力が戻ってくることもありませんでした…。むしろ「あ、これもやらなきゃなぁ」と気を散らす要素が増えただけだったので、息抜き以外の効果はありませんでした。
歌詞のないBGMを聴く
よく「歌詞・歌の入っていないBGMを聴くと集中できる」と言われますが、私はまったくの真逆です。聴きなれた歌詞入りの曲で思考の余白をなくしたほうが、周囲の雑音に気をとられたりすることなく集中できました。
歌詞カードを見なくても歌えるほど聴きなれた曲を選ぶのがコツです。
スクイーズを触る
スクイーズとは、もちもちむにむにした、触り心地のいいおもちゃのことです。「思考の余白があるとそちらに意識を持っていかれて気が散る」という自覚があったので、手からの刺激で余白を減らそうと考えましたが…あの…手が塞がるとタイピングできないので…。
じゃあ文章を考える段階で使えば…とも思いましたが、今度は「なんでこんなに手触りがいいんだろうな」「ここだけ違う素材使ってるかも」とべつのことを考え始めてしまったのでダメでした。
まとめ
ライターの私が、文章が書けなくなったときにやっている対処法についてご紹介しました。だいぶ主観的かつ赤裸々に書いたので、同意できる方・できない方に分かれそうだなと思います。
が、どんな業務においても、「手が動かない、取り組めない」というときは、「なぜできないのか?」という原因を追求して、それを解消する対処法を考えることが重要です。その原因も対処法も千差万別で、人によって違うものだと思います。
ちなみに、今の私は絶不調、わりと「書けない」寄りの時期にあります。この記事を書き終えることで、少しでも気分が上向きに復活できたらな~と思っています。また、同じく「書けない!!!」とお悩みの方のお役に立てたら嬉しいです。
株式会社WWG 制作部 取材ライター
2020年にWWGへ入社。Webサイトの文章作成や取材、座談会・インタビュー記事の執筆、校正を担当。WWGにて実務の傍ら、名古屋デザイン&テクノロジー専門学校でライティング・校正科目の講師を務める。
現場での対話を重視するスタイルで、リラックスした雰囲気の中からお客様自身も気づいていなかった「自社の強み」を引き出すのが得意。見方を変えるポジティブな視点で、企業の魅力を再定義し言語化することに情熱を注いでいる。日本語に対する熱い想いと講師としての客観的な視点を活かし、読者の心に届くコンテンツ制作に尽力している。